下記セミナーを開催しますので、ご関心をお持ちの方は奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。学生諸君の参加も大歓迎です。
日時:5月8日(月)10:30ー11:30
場所:基礎工国際棟(シグマホール)セミナー室
講演者:
遠山 祐典(シンガポール国立大学)
Assistant Professor
Mechanobiology Institute, National University of Singapore, Singapore
Department of Biological Sciences, National University of Singapore, Singapore
Temasek Lifesciences Laboratory, Singapore
講演題目:
上皮形態形成における機械的「力」の役割
講演概要:
心臓の拍動、受精卵の発生、癌細胞の転移、キネシン等モータータンパク質の移動、鞭毛・繊毛の運動、リボゾームによるタンパク質の生成等、生物界には様々な「動き」が幅広い時間・空間スケールに渡って存在する。これらの現象と機械的「力」の相互作用を探る研究はメカノバイオロジーとも呼ばれ、工学・物理学からのアプローチが重要となる研究分野の一つである。数〜数万の細胞が時間的・空間的に連動する胚発生の形態形成に伴う「力」の働きに関しては、近年の定量的・系統的なアプローチがこの生物学的に古い問題に新しい視点を与えている。本発表では、まず形態形成メカノバイオロジーの概要に触れ、その後、我々の研究室の近年の成果、特に「アポトーシス(プログラム細胞死)の胚発生に於ける力学的寄与」「細胞接着分子の細胞間張力依存ダイナミクス」に関する成果を報告する。